作文発表 『好きな日本語』 17/18
2024/07/25
作文発表 『好きな日本語』 17/18
中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
17作品目の紹介です。
「長嘯を成さずして但だ噑ゆるを成す」<ミサキさん>
私が好きな日本の言葉は、『山月記』の「不成長嘯但成噑(長嘯(ちょうしょう)を成さずして但だ噑(ほ)ゆるを成す)」です。
偶因狂疾成殊類、災患相仍不可逃。
(偶(たまたま)狂疾(きょうしつ)に因(よ)りて殊(しゅ)類(るい)と成(な)り、災患(さいかん)相(あい)仍(よ)りて逃(のが)るべからず)
今日爪牙誰敢敵、当時声跡共相高
(今日(こんにち)の爪牙(そうが)誰か敢(あ)えて敵(てき)せん、当時(とうじ)声(せい)跡(せき)共(とも)に相高(あいたか)し)
我為異物蓬茅下、君已乗軺気勢豪
(我(われ)は異物(いぶつ)と為(な)る蓬(ほう)茅(ぼう)の下(もと)、君(きみ)は已(すで)に軺(よう)に乗(の)りて気勢(きせい)豪(ごう)なり)
此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑
(此(こ)の夕(ゆう)べ溪(けい)山(ざん)明月(めいげつ)に対(たい)す、長嘯(ちょうしょう)を成(な)さずして但(た)だ噑(ほ)ゆるを成(な)す)
この小説は、日本の詩人「中島敦」が、中国唐代の詩人「李征」の『人虎伝』という小説を改作したものです。この詩は、私が高校3年生のときに国語の授業で習ったものです。特に印象に残っているので、よく覚えています。
大好きなのは、最後の2つの詩「此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑」です。詩人は自分の境遇を描くことで、自分の困惑、無力、失望を表現しました。このとき吠えた声と絶望は、運命がどうにもならない気持ちを示しています。
李征(中国の詩人)の自己評価に関する自尊心と羞恥心の部分とは関係なく、中島敦(日本の詩人)の自尊心と羞恥心の氾濫の際に客観的な現実に対する理解と度量をどのように増やすかにあります。
私には、この詩の強烈でイメージ的な表現は、心が痛く、共感しやすいです。運命への自嘲、昔の輝きへの懐かしさと喪失感が感じられました。もしみなさんも興味があったら、この『山月記』という小説を読んでみてください。いい文章ですよ。
中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
17作品目の紹介です。
「長嘯を成さずして但だ噑ゆるを成す」<ミサキさん>
私が好きな日本の言葉は、『山月記』の「不成長嘯但成噑(長嘯(ちょうしょう)を成さずして但だ噑(ほ)ゆるを成す)」です。
偶因狂疾成殊類、災患相仍不可逃。
(偶(たまたま)狂疾(きょうしつ)に因(よ)りて殊(しゅ)類(るい)と成(な)り、災患(さいかん)相(あい)仍(よ)りて逃(のが)るべからず)
今日爪牙誰敢敵、当時声跡共相高
(今日(こんにち)の爪牙(そうが)誰か敢(あ)えて敵(てき)せん、当時(とうじ)声(せい)跡(せき)共(とも)に相高(あいたか)し)
我為異物蓬茅下、君已乗軺気勢豪
(我(われ)は異物(いぶつ)と為(な)る蓬(ほう)茅(ぼう)の下(もと)、君(きみ)は已(すで)に軺(よう)に乗(の)りて気勢(きせい)豪(ごう)なり)
此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑
(此(こ)の夕(ゆう)べ溪(けい)山(ざん)明月(めいげつ)に対(たい)す、長嘯(ちょうしょう)を成(な)さずして但(た)だ噑(ほ)ゆるを成(な)す)
この小説は、日本の詩人「中島敦」が、中国唐代の詩人「李征」の『人虎伝』という小説を改作したものです。この詩は、私が高校3年生のときに国語の授業で習ったものです。特に印象に残っているので、よく覚えています。
大好きなのは、最後の2つの詩「此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑」です。詩人は自分の境遇を描くことで、自分の困惑、無力、失望を表現しました。このとき吠えた声と絶望は、運命がどうにもならない気持ちを示しています。
李征(中国の詩人)の自己評価に関する自尊心と羞恥心の部分とは関係なく、中島敦(日本の詩人)の自尊心と羞恥心の氾濫の際に客観的な現実に対する理解と度量をどのように増やすかにあります。
私には、この詩の強烈でイメージ的な表現は、心が痛く、共感しやすいです。運命への自嘲、昔の輝きへの懐かしさと喪失感が感じられました。もしみなさんも興味があったら、この『山月記』という小説を読んでみてください。いい文章ですよ。