作文発表 『好きな日本語』 18/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
18作品目の紹介です。

 「木漏れ日」<リエナさん>

 私は日本語の「木漏れ日」という言葉が好きです。
 ある日、子供の習い事の迎えの車の中で、テレビで放送されていた俳句の番組を見ました。その番組で知った言葉のおかげで、お家であったことが思い浮かび、一人でニッコリと笑顔になりました。
 「木漏れ日」の意味は、「森林などの木立から太陽の日差しが漏れる光景」のことで、英語・韓国語共に翻訳できない言葉のようです。
 コロナ禍、家で過ごす時間が多くなり、庭木の手入れをしたことがきっかけで、ある経験をしました。庭に200年近くになる柿の木が3本あるんですが、手入れの作業の間、一休み中感じた何とも言えない雰囲気!自然が、いや、神さまがくれた贈り物のように感動しました。それが俳句の番組で知った「木漏れ日」でした。
 今回、作文を書く機会に自分の国の言葉を調べてみて、「ユンスル」という言葉を知りました。「太陽や月の明かりが水面に反射するキラキラした光景」でしたが、あまり知る人はいません。「木漏れ日」に当てはまる言葉はないけれど、似たようなものはあり、うれしかったです。
 私は、日本の言葉は「木漏れ日」のように人を優しく包んでくれると思います。あとあと考えれば「あ~あの時、こういう意味だったんだね!」と、恥ずかしくて、一人で顔が赤くなったりシワシワになったりしますが…。言葉の変化も現在も生きている文化だと思います。多少、変化もありますが、それも時代ですよね!





作文発表 『好きな日本語』 17/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
17作品目の紹介です。

 「長嘯を成さずして但だ噑ゆるを成す」<ミサキさん>

 私が好きな日本の言葉は、『山月記』の「不成長嘯但成噑(長嘯(ちょうしょう)を成さずして但だ噑(ほ)ゆるを成す)」です。

偶因狂疾成殊類、災患相仍不可逃。
(偶(たまたま)狂疾(きょうしつ)に因(よ)りて殊(しゅ)類(るい)と成(な)り、災患(さいかん)相(あい)仍(よ)りて逃(のが)るべからず)
今日爪牙誰敢敵、当時声跡共相高
(今日(こんにち)の爪牙(そうが)誰か敢(あ)えて敵(てき)せん、当時(とうじ)声(せい)跡(せき)共(とも)に相高(あいたか)し)
我為異物蓬茅下、君已乗軺気勢豪
(我(われ)は異物(いぶつ)と為(な)る蓬(ほう)茅(ぼう)の下(もと)、君(きみ)は已(すで)に軺(よう)に乗(の)りて気勢(きせい)豪(ごう)なり)
此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑
(此(こ)の夕(ゆう)べ溪(けい)山(ざん)明月(めいげつ)に対(たい)す、長嘯(ちょうしょう)を成(な)さずして但(た)だ噑(ほ)ゆるを成(な)す)

 この小説は、日本の詩人「中島敦」が、中国唐代の詩人「李征」の『人虎伝』という小説を改作したものです。この詩は、私が高校3年生のときに国語の授業で習ったものです。特に印象に残っているので、よく覚えています。
大好きなのは、最後の2つの詩「此夕溪山対明月、不成長嘯但成噑」です。詩人は自分の境遇を描くことで、自分の困惑、無力、失望を表現しました。このとき吠えた声と絶望は、運命がどうにもならない気持ちを示しています。
李征(中国の詩人)の自己評価に関する自尊心と羞恥心の部分とは関係なく、中島敦(日本の詩人)の自尊心と羞恥心の氾濫の際に客観的な現実に対する理解と度量をどのように増やすかにあります。
 私には、この詩の強烈でイメージ的な表現は、心が痛く、共感しやすいです。運命への自嘲、昔の輝きへの懐かしさと喪失感が感じられました。もしみなさんも興味があったら、この『山月記』という小説を読んでみてください。いい文章ですよ。



作文発表 『好きな日本語』 16/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
16作品目の紹介です。

 「幸せかどうかは、自分次第である」<ペイさん>

 私が好きな日本の言葉は「幸せかどうかは、自分次第である」です。
 私は中学生の時、学校の図書館の一冊の本の中で、この言葉を見つけました。日本では友達同士の会話でよく使われます。
 この世界で多くの人はいつも幸せを追求しています。しかし、気づけていなかったが、現在の生活はもう十分いいです。また、多くの人はいつも他人の見方を重視しすぎて、自分の正常な生活に影響を受けています。自分の幸せを理解するには、自分の手に幸せを握らなければなりません。もし自分が自分を認めないなら、どうして幸せな生活ができるのか?時には、幸せは簡単です。誰でも自分の趣味があります。自分の趣味に関することをたくさんすれば楽しいです。
 私はこの言葉がとても好きです。この言葉は、私に幸せは自分で勝ち取るものだと教えてくれました。




作文発表 『好きな日本語』 15/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
15作品目の紹介です。

 「千里の道も一歩から」<ブマさん>

私が好きな日本の言葉は「千里の道も一歩から」です。
 人間の人生では、誰もが何かに対して自分の夢と情熱を持っています。その夢と情熱の道のりは長いから、最初の一歩から始めて、一歩ずつ進んでいって、大事を為すのにも小事を積み重ねることによって至るといいます。だから、最初の一歩を踏み出すことを恐れないでください。それは全ての中で最も重要なステップですから。「千里の道も一歩から」は私の好きな言葉です。




作文発表 『好きな日本語』 14/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
14作品目の紹介です。

 「諸行無常」<ハクさん>

 私が好きな日本の言葉は、平家物語の冒頭部分です。
 
 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。
奢れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵におなじ」

 アニメを見たことがきっかけで、好奇心を持って原文を探してみました。これは「平家物語」の冒頭の詩です。意味は、人間の栄華や権力などがいかに儚く無常の中にあるかを強調しています。これが好きな理由は簡単で、今の生活はテンポが速くて、心安らかな浄土を求める気にもなれず、毎日悩んだり、お金に支配されたりして、泥沼にはまり、何年も何年も生きているからです。この詩を読んだら、気持ちがよくなりました。人生は夢のようなものです。そして、全ての困難を乗り越えます。この詩は太陽のように明るくて、柔らかくて、私の心を温かくしてくれます。
 このように、言葉や文化は違っても、同じ人生を生きてきたのだから、今を大切に、今を生きることは、みなさんにとっても幸せなことだと思います。つらいことは忘れましょう。楽しいことは記憶に残しましょう。




作文発表 『好きな日本語』 13/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
13作品目の紹介です。

 「ただいま」<ディスティさん>

 私が好きな日本の言葉は「ただいま」です。はっきりと覚えていませんが、子供のころに見たアニメで知ったと思います。この言葉は家に帰ってきたときに使います。家に帰ってきた人は「ただいま」と言って、家にいる人は「おかえり」と返事をします。
 「ただいま」という言葉が好きな理由は、ただのあいさつだけじゃなくて、気持ちを伝えられるからです。なんか人間味と温かさが感じられます。学校や仕事を終えて疲れたとき、元気づけてくれる何か、または誰かが欲しいものです。そして、家に帰って「ただいま」と言うと、家にいる誰かが「おかえり」と返事をくれるのは、自分がしたことに対する歓迎と感謝を感じることができます。また、「ただいま」は家にいる人に帰ってきたことを伝えたいという気持ちを表現することもできます。なぜなら、家にいる人は帰ってくる人を待っているからです。
 インドネシアでも、家に帰ってきたときにあいさつします。他の人がどうやっているのかは分からないんですが、ムスリムは「アサラームアライクム」と言います。それで、「クアライクムサラム」と返事をします。「アサラームアライクム」の意味は「神さまがあなたに安全と祝福を与えてくれますように」です。「クアライクムサラム」の意味は「神さまがあなたにも安全と祝福を与えてくれますように」です。結論としてインドネシアと日本のあいさつは、どちらも同じ良い意味と感情を持っていると思います。


作文発表 『好きな日本語』 12/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
12作品目の紹介です。

 「春が芽生えました」<チャリさん>

 私が好きな日本の言葉は「春が芽生えました」です。
 ゴールデンウィークの気分と、春が大好きな気持ちを思い出させてくれます。それを詩に書きたくて、最初に英語で書いてから日本語に訳しました。
 フィリピンでは春がないので、日本に来たときやっと春を感じて春が好きになりました。

   水仙のラッパが私たちに知らせてくれます。
   暗闇と雪に別れを告げることができます。
   私は4月、5月が大好きです!
   冬の日も終わり、
   明るい時間がやって来ました。
   レースやランニングの時間、
   さあ、春がやってきました!
   私たちは外ですごす時間がふえています。
   やわらかな雨のシャワー
   太陽の光、木、そして花々。
   冬の寒さがなくなり、
   春のあたたかさが戻ってきて、
   暗闇にさようなら、そして太陽にこんにちは。
   さあ、春が芽生えました。

 日本には四季がありますが、フィリピンには雨季と夏があります。暖かさの感覚はほぼ同じです。皆さん、春が来たら、友達や家族と外でもっと時間をすごしましょう。


作文発表 『好きな日本語』 11/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
11作品目の紹介です。

 「おやすみ」<タクシラさん>

 「おやすみ」という挨拶が好きです。丁寧で、優しい感じがします。
 私の通っていた高校では、帰るときには、なぜか「さようなら」ではなく「おやすみ」と言う伝統がありました。私が留学したいと思って日本へ来てからも、知り合いに「おやすみ」と言って、「もう寝るんかい」と言われていました。
 でも、いまだに人と別れるときは「おやすみなさい」を使っています。「さようなら」というのは、もう二度と会えないときに使うもののような気がするからです。
 私は現在日本に住んでいるので、ずっと勉強したりアルバイトをしたりして、とても疲れています。時間があるときに何もしないで寝ているので、この言葉が好きになりました。


作文発表 『好きな日本語』 10/18

中級クラスの学生が『好きな日本語』というテーマで作文を書きました。
10作品目の紹介です。

 「防災」<セルゲイさん> 

私は日本語の「防災」という言葉が好きです。大切な言葉だと思います。危ない状況に備えるための活動という意味です。
 以前、授業中にこの言葉を知りました。「防災公園」という文章を読みながら、先生のご説明を聞きました。当日は関東大震災の記念日だったので、同級生と楽しく話しました。残念ながら、地震のような自然災害は人間の力では止められません。ですから、学生たちとこの主題について話し合うのが大事です。
 「防災」という言葉をよく使用するのは、教師やボランティアの人などです。例えば、防災非常袋を用意するために、経験豊富な人と相談する時です。この主題について、誰でも知っておくべきです。時々、大人でものんきに考えてしまいます。この軽薄な行動によって、死に至る可能性が上がります。
 安全についての説明会に参加する事がすごく重要です。それは、被害を防止するほうが、災害救援より簡単だからです。
 「防災」という言葉は、広い意味を含んでいるので、大事な言葉だと思います。ロシア語に比べて、日本の言葉は短い発音でありながら、広く意味を説明します。それを楽しんでいます。

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